2026/05/01

【コラム】有賀醸造合資会社 ー 探究心が酒づくりの道を切り開く


学者肌の杜氏が生み出す、緻密に計算された味わい


創業は江戸時代後期。白河市の有賀醸造合資会社は、代表ブランド「有の川」などで知られる蔵元です。

現在杜氏を務めるのは、十一代目・有賀裕二郎さん。実は元々、有賀さんの頭には実家で酒づくりを担うというキャリアプランはなく、東北大学の生命科学研究課で博士課程まで進んでいました。

転機となったのは東日本大震災。それまで手掛けていた免疫の研究を投げ打って、「地元の人たちのために働きたい」と、酒づくりの道に進むことを決意します。

福島県の清酒アカデミー職業能力開発校に入り、完全にゼロから学び始めた裕二郎さんですが、微生物の働きを分析してデータ化するという研究者ならではのアプローチを取り入れ、酒づくりにのめり込んでいきます。

裕二郎さんが酒づくりをはじめて2年目には、手がけた純米大吟醸が福島県の鑑評会で金賞を受賞。さらに、かつて日常用のお手頃な普通酒として作られていた「陣屋」をアップデートした新ブランドを立ち上げるなど、自由な発想で道を切り開いていきました。

有賀醸造には、通常の酒蔵とは別に、裕二郎さんが「ラボ」と呼ぶ小さな建物があり、そこで日本酒の成分を分析する機械が活躍しています。

米の吸水率の計算や、麹菌の適性の見極めなど、裕二郎さんの緻密な研究の上に築き上げられる有賀醸造の酒づくり。250年以上の歴史を誇る老舗に、研究者肌の杜氏が新しい風を吹き込んだのです。



挑戦を続け、常に時代の先を見据える酒づくりを



有賀醸造には、以前から既成概念に囚われない自由な酒造りを追求する社風がありました。裕二郎さんの父で十代目の義裕代表が、日本酒の製法でマッコリを醸造し始めたこともその一つ。今もマッコリを醸造する日本酒の酒蔵は、全国で有賀醸造だけです。

常に時代の先を見据えて、新しい可能性を模索する。杜氏としてその姿勢を受け継いだ裕二郎さんは2025年10月新蔵「生粋蔵」を竣工・稼働し、白河の風土を生かしつつ新しい酒づくりに取り組んでいます。

地元の中硬水の仕込み水を使用した日本酒は、スッキリとキレの良い辛口が特徴。独特のドライな飲み口で、「これぞ白河の酒」と唸る美味しさです。

森株式会社の公式オンラインショップでは有賀醸造の日本酒をいつでもお取り寄せいただけます。この機会に学者肌の杜氏が研究を重ねて生み出した新しい日本酒をぜひチェックしてみてください!


有賀醸造【福島県白河市】 | 森株式会社 公式オンラインショップ