2025/08/01
【コラム】花春酒造ー 「人々の心を明るく和やかに」歴史と共に歩む酒
戦禍に打ちひしがれた会津に、春を取り戻すための酒
会津の蔵元・花春酒造の歴史は創業300年以上。創業当時は井筒屋久右衛門の名で鶴ヶ城近くに蔵を構え、お城の井戸水と同じ水脈の地下水で日本酒を作っていたと言われています。
日本酒の決め手になるのは水。良質な水は、口当たりよく綺麗な日本酒を造るために欠かせないものです。会津は四方を山々に囲まれた盆地。冬に大地全体を白く染める大量の雪が、山を巡って恵み豊かな地下水となり、昔から会津の酒造りを支えてきました。
美味しい水、実り豊かな米、そして四季のリズムが感じられる気候風土。そんな恵まれた会津の地で酒造りに勤しんでいた井筒屋を、慶応4年に大きな試練が襲います。
京都守護職を務めた藩主・松平容保を討つべく、新政府軍が会津に押し寄せ、領内は瞬く間に戦火に包まれました。それが、少年部隊・白虎隊が若い命を散らした悲劇でも知られる「戊辰の役」です。このときにすでに150年の歴史があった井筒屋の酒蔵も焼け落ちてしまったのです。
周りを見渡せば、領内には戦争の爪痕と敗戦に打ちひしがれる人々の姿があるばかり。人々が誇りとしていた会津の美しさは見る影もありませんでした。そこで、井筒屋の蔵人たちは悲しみを振り払って立ち上がり、いち早く酒蔵の再建に着手します。
「人々の心に花のような明るさと、春のような和やかさを取り戻す」。その思いから酒造りを再開し、このときに酒銘を「花春」と改めました。これが今の時代に知られる「花春酒造」の始まりです。
それまでの酒造りの伝統も重んじつつ、急速に進歩していく時代の中で、花春酒造の蔵人たちは酒造りにも新しい技術を積極的に取り入れてきました。
現在花春酒造では機械を用いて米の粒が割れないように丁寧に精米し、低温で米の変質を防いでいます。そのため花春酒造で使用される米は100%こだわりの自家精米です。
また、酒造りで最も重要と言われる「麹造り」においても、機械によって温度と湿度を厳格に管理。ただし最終的な確認は蔵人の手の感覚を頼りに進めていきます。機械と人の手をバランスよく配分して、時代が変わっても会津が誇る酒の味を守り続けているのです。
ほころぶ花のように、人の心が安らぐ日本酒を
そんな花春酒造が生み出す日本酒の特徴は、優しい香りと柔らかな口当たり、そしてキレイな味わいとすっきりしたのど越しです。それはまるでほころぶ花のように、人の心を安らかにするお酒。一口、また一口と酒が進むにつれて、飲む人の心は穏やかに満ち足りていきます。
時代が変わっても、守りたいのは会津の酒蔵としての誇り。主に会津産の米を使用しており、自家精米・低温醸造で丁寧にじっくりと米の旨味と甘みを引き出していきます。普通酒でも吟醸香をたたえているという花春酒造の日本酒は、どの酒をとっても大吟醸にひけをとりません。
国内外のコンテストで数々の賞を受賞し、その技術が時代を越えて評価され続けている蔵元。現在は女性杜氏の指揮の下、蔵人たちが心を1つにして飲む人のことを想った酒造りを続けています。
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